体力が落ちたと感じたら

こどもの体力低下

親世代との比較でわかったこと

文部省の“体力・運動能力調査”によると、子供の体力・運動能力は、昭和60年以降、低下の一途をたどっていました。そして、その子どもたちの親の世代と比較すると、親よりも体力が劣っているのに、身長や体重等の体格については親よりも勝っている、という結果が出ています。これは、体格は大きいのに、体力や運動能力が劣っている、という深刻な問題を物語っています。

 

最近の子どもたちは、スキップができない、靴紐が結べない等の身体を操作する能力の低下が著しく、親世代で当たり前にできたことができないのです。最近では、赤ちゃんからの英才教育等、知識詰め込み式の教育に親が熱心になり過ぎて、子供の遊びの重要性が軽視されつつあります。体力が低下した子どもたちは、身体を動かすことが億劫になり、ますます外で遊ばなくなるといった体力低下の悪循環に陥ってしまったのです。

 

機能向上プログラムの実施

また、体力は精神力に大きく影響しています。つまり体力の低下は、精神力の低下に密接に結びついているのです。精神力は、そのまま“生きる力”に結びつきますので、最近の自殺の低年齢化減少にも結びついているといえます。さらに、子どもの体力の低下は、運動能力だけでなく健康も危うくしています。体力の低下は、免疫力の低下に繋がり、風邪やインフルエンザにかかりやすい体質へと繋がります。

 

そのため、文部省は平成20年からこの問題を憂慮し、幼児の体力の現状を把握し、体力・運動機能向上プログラムを作成し、実施を始めました。その結果、昨年度の“体力・運動能力調査”で、1964年東京オリンピック開催当時を上回ったと発表されました。しかし1985年度ピーク時にはまだ及んでいないそうです。